しおんを見つめると、仏頂面したしおんが私を見た。

「はっ。誰が。こんな女死んでも無理だな。イビキはうるさいわ女としての欠落あるわ最低だぜこいつ」

「へぇ……しおんが楽しそうにしてるの初めて見た。この子がねぇ……」

う……。
なによ。

「ねぇ、君。しおんがどんな人だったか知ってる?誰もが退けぞる人殺しのキラーとでも呼ばれてた男なんだ。もし、君が1人で死んだとしてもしおんの役目が果たせなかったらしおん自体いなくなることになる」

「それって、私がこいつに殺されろってこと?」

「正解~!」

ぱちぱちと拍手をされても嬉しくない。
それに、私はまだ死にたくない。

窓の外からは今さっきは晴れだったはずが、雨で辺りは薄暗くなっている。

「こいつは、どうも上が企んでるとしか分からないからな……。お前はどう思う?」

しおんはりおんに伺う。
お手上げだ。

「ね、ねぇところであなたたちって兄弟なの?」

その間を割いて尋ねる。
二人は見合わせた。

「俺達は二卵性だよ。こんなの君に説明したところでどうもないけど、僕は後に生まれたからしおんが一応兄だよ」