伝えたい言葉がある。


な、なんかじっと見られてる……。

「おい坊主、お主はこの女の子を守らないとお前、あの世でもこの世でもいないものとなるぞ」

目の中心点があってない。
けれど、坊主とはしおんのことだ。

「あ?ばーさんそれなんの話だ」

しおんはおばさんの顔近くまで詰め寄る。
微動だにしないおばさんは淡々と話始めた。

「この子の父親が申しておる。俺は魔界の秘密を知ってしまったために殺されたのだと。そして、その家族も危ない。頼む助けてくれ、と」

ど、どういうこと?
お父さんは…………なくなったはずじゃ……。
まさかっ……。

「お、お父さんが側にいるんですか!?」

今度は、私がおばさんの顔の近くまで詰め寄る。
おばばの髪が、はらりと揺れるだけでまた微動だにしない。

「ああ。お主を守っているのは主やそなたの父親であろう。…………お金はとらん。もう帰っとくれ」

お父さんは、ただ死んだんじゃなかった?
しかも魔界の?

なにがなんだかさっぱりのまま、しおんと一緒に外に放り出された。

「なんなんだあいつっ!人を掴んでほうりなげやがって‼」

「うん……」

危ないってお父さんは言ってた。
じゃあ、お母さんは?
お母さんは今なにしてるんだろう……?

「帰らなきゃ……」