「くるなっっ!!ぐ、ぁあ..ああっっ!!くっそ...なんだ、頭が割れそうだっ...」

 そんな、シオン...?

「ねぇシオン、私だよ?まりあ、ねぇ覚えてるでしょ?シオ——」

 ばたりと横に倒れるシオン。

「え、シオンッッ!?」

 うそ、やだ.....熱っ..!

 体を触れてみただけでも、通常より熱い。
 急いで病院に―――。

 そう考えたけど、病院はすぐには治療してくれない。
 
「....シオン、どうしよう...」

 タクシーで、お金なら....大丈夫だ。

 なんとかシオンをおんぶして、タクシーで馴染みの家に帰った。