伝えたい言葉がある。


しばらくして階段を上ってくる足音が聞こえてきた。
りおんだ。りおんしかいない。

「……あんたの寝床は床だからねー」

「あぁ?俺をこんな床で寝らせるなんて信じらんねー!もっといい寝床はないのか!?」

顔だけ動かしてりおんを見る。

「あるわけないでしょそんな高級なところじゃあるまいし。文句があるならよそに行って」

しっしっと手を振ると、何やら無言。
よくよく見れば、りおんの着ている服はおとうさんが着ていた服だ。

懐かしい……。
お母さんが用意してたんだろうけど……。

「はぁ……もう寝ようかな……あ、これ、毛布。じゃおやすみ」

毛布だけ渡すと、電気を切る。
真っ暗の中りおんはしぶしぶそれで寝るようだ。

がさがさと音がなくなって無音状態だ。
不気味で、怖い。


「…………お前、俺が側にいて、怖くないのか?」

「……別に。りおんはそんなことする人じゃないでしょ?ただのかんだけど」

「あ、そ。信じてもらえてどーも。まぁ、殺そうと思えば殺せるけどお前は見えないバリアを張ってあるから容易には殺せないしな」

バリア、ねぇ……。