あわわわ。どうどう....。

「あ、着物に着替えるからちょっと待ってて!」

「早くしろよ待たせんな」

「はいはい」

 相変わらずシオンの舌打ちは絶えない。
 それに比べてリオンは大人びていて何だか恰好よくなったような...。

 気のせいか。

 お母さんは仕事で出かけてるけど、用意してくれていた着物の手順を読んで
 自分で着られた。

 おおお...すごい、できた!!

「まだかよ...ったくなげぇな...」

「おちついてシオン。まったく」

 向こうからそんな声が聞こえた。
 気にもせず、着替えが終わると、見せびらかしに。