伝えたい言葉がある。


「ほら。大丈夫だろ?」

 ま、おうさま....。

 魔王様の優しい表情に、私は心を打たれてしまった。

「ほんと、お前は可愛いね」

 頭を、撫でられている。
 これは、一体なぜこうなっているのだろう。

 目が、反らせない...。

 どきっどきっ――――。

 幸せな時間ほど、短いとはこのことだ。
 魔王は、すぐにそのあと何かを察知して姿を消した。

 あ...いなく、なっちゃった....。

「リオ...お前......とりあえず家に帰るよ。こっちに魔物たちが来るかもしれない」

 魔王様がいなくなってしまった方向を見つめながら、その場を後にした。