池辺に近づくと、草原に座って池に移った色のない木を眺める。
「....はぁ....」
どうして私は何もできないの?
眺めていると、どんどん私の周りに動物たちが集まってくる。
「...あ、コラッ....ふふ....」
ウサギ、鹿、タヌキ、イタチ、鳥、なんてそんなに可愛いものではないけれど、魔界の動物たちは喋れるし、毎回話し相手になってくれていた。
『今度もどうせまた同じなんでしょ?誕生日ちゃんと祝ってくれた?』
「ううん。私に死ねって子供が送ってきた。私には、どうすることもできないし、力もないから....何も、できなくて」
『あんたがいつまでもそうやってうじうじしてるから子供もつけこんで言われるのよ!しっかりしなさいっ!』
ウサギの子供とお母さんが説教。
「...ごめんなさい」


