伝えたい言葉がある。


 あの時、シオンだと思って追いかけたのに。
 シオンじゃなくて、それはシルクハットの男で。

 なんか前にもシオンに似せた誰かに会った気がする。あ、そうだ。秘書さんだ。

 その時も、結局シオンが助けてくれた。
 タウイを従わせて今では皆なかよく、だなんて。

「...ねえリオン」

「何、まりあちゃん?」

 私は、いつもシオン達に助けてもらってばかりだ。はじめは私を殺そうとしていた奴等なのに。

 どうして——...。

「もうリオン達は、私の傍にいる必要ないんじゃないかな」

 お父さんも、もう本当にどこにもいない。
 私の傍にいるのは、特になくなった。
 
「違うよまりあちゃん。僕たちはまりあちゃんの傍だから安心して暮らせてるんだ。シオンだって、まりあちゃん気にってるみたいだし、僕だって―――」

 リオン?

「...まりあちゃんが好きだから、傍にいたいんだよ」

 リオンの優しい眼差しが私の瞳を見つめてる。