伝えたい言葉がある。


 カツン、カツン――――。
 霧のもやの奥から、そいつは姿を見せない。

「誰、しおんなの!?」

「.........」

 違う、なんだか怖い。
 これは、しおんじゃ、ない。

 後ろに下がろうと、足を一歩下げた時だった。

「動くな」

「ひっ」

 後ろにその男がいる。
 まりあの喉には刃物が突き付けられていた。

 これは、夢?

「声を出すな。出すと殺す」

 今私には魔法は使えない。
 男の淡々とした声に従うしたなかった。

「わ、わかったわよ。わかったからその刃物しまって」

 そういうと男は素直に従った。
 その代わり、私の腕を強く掴む。

「痛っ」