まりあと出会った頃、殺すことしか考えてなかった。あの時、いつでもお前なんか殺せるって言ったけどあの瞬間も、

実はまりあは何かに守られていて、ナイフが弾かれた。そうだ、弾かれたんだ。

 頬に、かすり傷だけつけたら、数日もすれば治っているもの。

「でさー....が.....」

 楽しそうに話しているまりあとは、今となっては友達、みたいなものになっているし。

 もう...魔王のことも無事に、終わったし。
 これで、もう、俺達さよならになるのか?

「あははは!タウイ、もっかい!」

 楽しそうにしやがって....。

 プールで、俺を助けようと、その、人工呼吸をして。
 口づけをして。

 俺は、あの時笑えることにまりあに助けられた。