同窓会

「小林さん!」


「…尾崎君?」



逃げている途中で、尾崎君と鉢合わせしてしまった。

かくれんぼでのことを思い出し、私は尾崎君から目を逸らした。


「小林さん、さっきのことは本当にごめん」


尾崎君は、深く頭を下げて、謝ってきた。


さっきのことって……かくれんぼのとき、私を蹴って犠牲にしたこと?


「俺、怖くて……つい、小林さんのこと…」


なんだか、どことなく嘘っぽく聞こえる謝罪。

私を犠牲にしたときと、あまりに態度が違いすぎる。


謝るなら、もっと申し訳ない気持ちと一緒に謝ってくれないと、許す気にはなれない。


だけど、これ以上尾崎君に余計に関わりたくない。

なにか、嫌な予感がするから………。


「別に、いいよ……」


本当は尾崎君のしたことを許したわけじゃないが、とりあえず表面上は許しておくことにした。




「ありがとう。

な、さっきみたいに一緒に逃げないか?

もし鬼に見つかったとき、二手に分かれて逃げれば、どちらか一人は捕まってしまうけれど、もう一人は逃げ切れるだろ?

だから…」


「悪いけど」



私は尾崎君の言葉を遮る。



「遠慮しておくよ」