同窓会

だけど、私が思っていた“ごめんね”の意味と、尾崎君が発した“ごめんね”の意味は、まるで違っていた。


次の瞬間。



ドンッ!と尾崎君に背中を蹴られる。

思い切り蹴られたので、私の体は勢いよくベッドの下から外へ出てしまった。



「きゃあっ!!」


尾崎君に蹴られた背中を擦る。

目の前には、宝さがしの罰ゲームのときにやってきたあの黒ジャージに似た人物が立っていた。


あのときも大きなマスクをしていたので顔がよくわからなかったが、今回は顔は鬼の面をつけているので、やっぱり顔はよくわからない。



「ミィーツケタ」



加工された声で、黒ジャージが言った。




《ギギギ、ギー……》


《お知らせいたしマース!》


《ただいま、A班の小林さんが鬼につかまりました~!》




放送の声など私には耳には届かず、私はただ呆然とその場に座り込んでいた。