急いで武器を下げ背中に付ける。

なんか逆らえない雰囲気を持ってる。

「ほら、それとカロア。
ちゃんと謝罪しなさい」

「わかりました。司令官。
………申し訳ありませんでした」

「あっ……こっちこそ申し訳ないです」

なんか不服そうではあるけど、いいかな。

それに司令官の言うことならね。


ん?


司令官??

「司令官って……」

「私だけど?」

あー、この紫色の髪をした女の人が……

て、、

はい?

「あの……グライブラン・アニュース司令官というのは……あなたなのですか?」

「ええ、私がグライブランよ。
グブラと呼んでくれたらいいわ」

あ、、この人が。……え?



ーーー嘘おおおおお!!!

そ、想像と違うんですけど!?
てか逆らえない雰囲気があるとは言え、あまり頼りに出来なさそうな顔をしてるのに、、。

「そ、そうなんですね。あなたが」

「そうよ」

笑顔は可愛いと言える。
でも、それでも……大丈夫なんだろうか。

「あ、先程あなたが戦った子だけど」

グブラさんの言葉でさっき戦った彼女に目を向ける。

茶色い長い髪を1つに束ねていて、かつ気の強そうな顔をしてる。
ただ容姿端麗な子ではある。

ただ……

思いっきり睨まれてるんだけど。。

「その子の名前はカロア・インディラス。
旧ギラド帝国の生き残りよ」

「……っ!」

「し、司令官!そのことは!」

司令官の意見に反論はしてるけど。否定はしないんだ
旧ギラド帝国……こんなところで。

「ね?旧ギラド帝国特器部隊総隊長であり第二皇子で嫡男でもあった。
ザラ・リクニティカル」

「……え?」

「………」

グブラさんからの突然の紹介。

それに驚いたのは僕もそうだけど。

なにより驚いて居たのはカロアさんだった。

「特器部隊の……ザラ総隊長。
名は聞いていましたが、まさか生きていたなんて」

「………」

驚くのは無理ない。
特器部隊は二年前のクーデターにより全滅したんだ。

その中で生き残ったのは総隊長である僕ともう一人。