「木村ぁ~!職員室来い!!」


次の日の授業後


悠香のところへ行こうと焦っていた俺の背中へ担任の声。


軽く舌打ちをする。



「大樹?お前、なんか悪いことでもした??」


前の席の弘斗はニヤニヤと笑っていて。


どうして担任に呼び出しくらうと、
悪いことした…って言う考えになるんだよ?



『あれでしょ?進路希望。

あんたのことだから、まだ出してないんでしょ??』


隣の席の村瀬は俺に冷めた視線を送ってくる。


進路希望か…

多分、それだな。



「行ってくる」


それだけ言って俺は教室を出た。


進路…か…


俺、そう言えば今高3なんだよな。

音楽に集中し過ぎて勉強とか全然してねぇ…



そんなことを考えながら職員室へ向かう。