私たちは小学校三年生になった。




私たちの関係は相変わらず変わらなかった、と思っていたのは私だけだったのかな。











いつもどうり私は楓をいじめる子達を追い払った。




でもいつもどおりなのはここまでだった。










「楓?」




楓の様子がおかしい。






うつむいたまま立っている。


楓の身長はあの時よりは伸びたけどまだ私とは頭半個分の差がある。


相変わらず女の子並みに可愛い楓はいじめにあっている。



いじめられる度、私が止めるのは変わってないんだけどね。


ただ、相手はあの時とは違い体が大きくなって、力もついてきていたので


私は生傷が耐えなくなってきていた。



だからポケットにはいつもうさちゃんの絆創膏が入っている。



楓のためならこんなケガくらいへっちゃらよ。



でも楓は元気がない。





もしかしてあの子達の言ってたこときにしているのかな。







「楓。あんな子達の言うことなんか気にしちゃダメ。



楓は可愛くていい子なんだって私は知ってるから」





楓はそのままでいい。








間違っているのは楓をいじめる子達の方なんだよ。







だから楓が気にする必要なんてないんだよ。






そう励ましたが、楓はうつむいたまま動かない。