だだっ広い畳の部屋の空間の一角だけ仕切られていた。
ふすまを開けると、そこに大きな炬燵が置いてある。
「コタツ?」
クリスマスに?
「毎年、うちではコタツに入って鍋をつつくんだ」
後ろにいる真裕が答える。
「はあ」
「かあさん、ケーキ買ってきたから」
真裕は、コタツの上に、ケーキを置いた。
「ありがとう」
「あんた達は、並んで座ってなさい。おじいちゃん呼んでくるから」
言われた通り、私たちは並んで座り真裕が、ジャケットを脱ぐのを見ていた。
「な?座りっぱなしになるから、楽な生地の方がいいっていったろ?」
「うん」
真裕と洋服を買いに言って時、彼にそういわれてワンピースを新調した。
8畳ほどの仕切られた空間を見回す。
「本当に。びっくりするね。社長の家っていうから、もっと洋風の豪華なものだと思った」
「そういう方がいい?」
コタツは掘りごたつだった。正座しなくてよかったから救われた。
「別に。私はどっちでもいいけど」
掘りごたつは、大好きだし。
「本当にこだわらないな、花澄は」
「だって、私には真裕がいればいいから」


