それから、数日後。
クリスマスパーティーの朝を迎えた。
よそ行きのワンピースを新調しなかったことをすごく後悔した。結婚式の出費がたたって、ボーナスをもらってから冬物のワンピースを買おうなんて思ってたら、すっかり忘れてしまった。
選択肢は、夏用のワンピースに上着を羽織るか、明るい色のビジネススーツで誤魔化すのか。
「大丈夫だって、何度も確認しただろ?」
夏用のワンピースに短めのジャケットを羽織って鏡の前で立ってみた。
「うん、分かってるけど、やっぱりおかしいよね。半そでの生地は厚いけど、脱いだら変だよ。半そでなんて」
「大丈夫じゃないの。若いなって思われるだけだ。でも、時間は無限にあるわけじゃない」
「あんまりいい印象もたれないよ。これじゃあ。でも、これ以上どうにもならないかなあ」
「俺は、化粧もしてなくて、おまけに何にも身に着けてない方が好みだけど」
「ねえ、お願い黙ってて」
「背中のチャック上げてくれないかな。そのきれいな背中、目の毒なんだけど」
「んん、じゃあ、お願い」
「やっぱりその前に」
真裕の大きな手が背中から滑り込んできて、ブラの下から彼の指が滑り込んでくる。
「ちょっと、何してるの?」
「だって、このまま実家に出かけたら、夜まで君の胸に触れることができない」
「もうやめて。遅刻したらどうするのよ。ダメだって、こんな大事な日に」
「無理。こっち向いて、ほら。リラックスして」
ソファに座ってる彼に引き寄せられ、抱きしめられる。
折角袖を通したワンピースが脱ぎ捨てられ、床に落ちていく。
「早く終わらせたいなら、協力して」
「真裕、止めて。キスはダメ。化粧崩れる。本当に止めて」
「いいな。それ。唇にキスはしないで。娼婦みたいでそそられる」
「なに言ってるのよ、もう。口紅剝げちゃうし、化粧直ししなきゃ」
「その代わり、ブティックへ行けばいい。菜々にお袋の好みそうな店を聞いて。プロなら30分もあれば完璧にしてくれる。ということで、あと一時間は平気だな」


