サプライズは、パーティーの後で ~恋に落ちた御曹司~

中に入ると、新郎新婦があいさつしたところだった。

真裕と目が合うと、こっちへ来いって手招きされた。



私は、彼の元へ行く。

真裕は、シャンパンの入ったグラスを一つ私に渡してくれた。

「これから、乾杯だから」
彼は、耳元で低く伸びのある声で囁く。


西田専務が嬉しそうに乾杯の音頭を取る。


「ヴーヴ・クリコだよ」
彼が、いたずらを成功させたみたいにクックッと笑う。


「どうしたの?」

何か企んでるの?


「知ってるか?これ」


「知ってますよ、飲んだことありますから」
美味しい。


「クリコ未亡人って意味だぞ」


「ええっ?酷い」

結婚式で、なんという細かい嫌がらせ。


「このくらい仕返し、しなきゃな」

私もつられて笑った。



二次会は、真裕さんが上手に盛り上げて、同僚たちもゲームで楽しんだ。

最初、同期の参加者がなく、寂しい二次会になるはずだったパーティもいい二次会だったねと言えるほどの会になった。彼は、ぐずぐず渋ってても、一度引き受けるとちゃんとやるんだと思った。

私は、真裕さんにも感謝した。

複雑な思いを抱えてると思うのに、ちゃんと役目を果たしている。