サプライズは、パーティーの後で ~恋に落ちた御曹司~



久美子が幹事の打ち合わせをするからって、昼休み中に私と受付の女の子、それに会計係の水野さんを呼んだ。

久美子が、井上真裕がどれだけ恋愛対象として、モテてるのかその武勇伝を何かと話してくれてる。

それを、他の幹事の女の子たちが喜んで聞いている。


井上真裕の噂は、営業のフロアにいる女子社員なら公然の秘密なんだそうだ。

だから、こういう場でおおっぴらに話しても構わない話題の一つだと、私は初めて知らされた。


久美子は、どこまでも傷口に塩を塗りつける女だ。


「私が知ってるだけで、彼と付き合ってた女の子、片手はいるな。本当節操ないよね。寄って来た女の子全部、相手してるんだから」


御曹司が営業部にいたころから散々流した浮き名を、ここぞとばかりのタイミングで教えてくれる。


久美ちゃん、せめて彼と出会う前に言ってよ。


「楽しくデートしてと思ったら、一か月もすると、会議室から赤い目をした女の子が出て来て、給湯室で女の子同士慰めあう。その繰り返し」
ついでに、あんたもその一人と彼女が目でそう訴える。

まあ、私もその仲間に加わるんだけど。