はっとして辺りを見渡すと白いかみが落ちていた。

拾って、開いてみると...。





[中原へ。

さっきはしつこくしてごめん。でも、中原のことが心配だったんだ。

さっき別れた場所にいると思って戻ってきたら顔にケガがあったから

絆創膏貼っておいた。ついでに隣にいた女の子にも。

余計なことだろうけど、ほんとに心配してるんだ。中原のことだから

今、何か起こっているんだよな。俺に出来ることは心配するぐらいしか

ないから、無理しないで。         原田真広。]




原田真広が...。どうして。

あんなに突き放したのに。私の事情を考えて...放っておいてくれたんだ。



そんな優しさにも、私はいつのまにか惹かれていた。

何だか心が一気に落ち着いた気がする。



そう思ったとき。



「...んっ...」