「よかったね彩奈(Sana)、篠崎先生に教えてもらえそうで!」
「ゆき!」
ぼーっとドアの方を眺めていたら、ゆきに背中側から抱きつかれる。
「彩奈はほんとーに篠崎先生のこと好きだもんねー」
「まぁわかるよ、あのかっこよさだもんねー」
いつも一緒に居るりこも話に混ざってくる。
この2人が、いつもわたしと一緒にいる友だち。
「かっこいいから好きとかじゃないよ、ただ人間として好きなだけ!」
「出た、彩奈の恋を知らないピュア発言!」
「高2で初恋まだとかまじピュアだよねー」
……いつもこうしてからかわれてしまうけれど、大切な友達。

