「ごめんなさい……たったこれだけなのに、」
「公式は作れないなら覚えて。できるならそれの証明だけでも自分でやってみたほうがいい、知識が定着するから」
冷たく言われてしまう。
わたしみたいな公式作れないばかは公式覚えてないと話にならないってことだよね……。
落ち込んで、ノートを閉じようとしたとき。
「だけど、聞きに来てくれてありがとう」
「……え!?」
篠崎先生が、ノートを閉じるわたしの手を押さえて言った。
「この公式、出題頻度も少ないし語呂も悪くて覚えにくいよな。
それを思えばすぐ気づけるはずだったのに、俺は生徒……岡野たちにこれを定着させる機会を作れてなかったから。
岡野のおかげで気づけた、ありがとう」

