教室と、初恋。



そう思って、眠たくて退屈な古典の授業も耐えた。


すると授業の終わりがけ、



「そういえば課題提出今日だったよな、係昼休みに集めて俺のとこまで持ってきてー」


「え、ちょ、まじで!? 今から昼休みなんだからせんせー自分で持っていけばいーじゃん!」



国語の係だったゆきが不満そうに言う。


でも先生はひらひらと手を振って出て行ってしまった。



「はぁもう……最悪! みんなロッカーの上に提出しておいてー」



わざとらしくため息をついて、ロッカーの上に自分の課題を雑に置くゆき。


ゆきどんまーい、と、からかうようなりこの声。