うちの名前は、白雪レモン。

苗字が『白雪』だから、白雪姫。と呼ばれている。

まぁ、それだけでもなく体が生まれつき弱い。

生まれてこの方、いいことなんてひとつも起きないし、起きたとしても必ず。100%悪いことが起こる。

運命を呪いたい。

うちばかり不幸続きは嫌だよ。

「レモンー!」

そう、うちを呼ぶのはいつの間にか親友になっていた野沢イチゴ。

同じフルーツ?友達。

レモン「どしたの?」

イチゴ「一緒に教室行こ!」

レモン「ハイハイ。」

イチゴとは、同じ2年B組。

「白雪姫!お待ちください。」

もー、この声は……。

やっぱり、佐々木ライム。

ライムは、男の子。

一見、名前だけだと女の子なのにね。

ライム「もー、ちょっとくらい、待ってくれてもいいじゃんか。」

レモン「だってライム君、遅いでしょ?いつも遅刻ギリギリのくせに。」

ライム「まーまー、それは言わないでくれよ。あと、君付けするなって言ったろ?」

レモン「まー、それはそうだけど。癖なのよ。」

ライム「まー、しゃーねーか。お嬢様のお姫様だもんな。」

レモン「お嬢様は、認めるわ。だけどお姫様じゃないし。」

イチゴ「あ、あのー。あたしは先に行くね。また、後でねレモン。」

あーあ、気を使わせちゃったよ。

ごめんね。イチゴ。

今、うちは、ライム君と付き合ってます。

強引に彼女にされちゃったんだけど。。。

ライム「白雪。って、名前で姫だろ?」

レモン「もー、まだその話してたの?いい加減にして。この話何回目よ。」

そう、姫じゃないってことはもう何十回というほどライム君に言ってる。

ライム「23回目。」

レモン「えー!数えてたの?」

こいつ。何者さ。

ライム「いや、なんか覚えてた。」

やっぱりこいつ。うちに劣るけど天才かも。

うちは、学年トップじゃないと家に入れてもらえないんだよね。

でも、あんま勉強もしてない。