拓馬君のママには、
私が言って断っておいた。

モヤモヤしたまま部屋を見学する。

あ、思ったより広い。

収納スペースも多く
間取りもなかなかいい。

「いえーい。」

そう言いながら走り回る拓馬君。

それに対して睦月君も一緒に走り回る。

「あ、こらこら。
あなた達。走り回らないの」

慌てて注意をするが行ってしまう。

もう相変わらず腕白なんだから。

ふぅ……とため息を吐いた。

その後にリビングに向かう。

こちらもキッチンからリビングを見渡せる。
広さも思ったよりあって丁度いい。

「すげぇ~リビングなんて
俺ん家より広いじゃん!!」

驚きながら拓馬君は、駆け寄ってきた。

「そうなんだ。
なかなか素敵な家よね」

フフッ……と笑う。

「じゃあ、ここにするの!?」

拓馬君は、目をキラキラさせて
こちらを見てきた。

うーん。

そんなに目をキラキラされると
困ってしまう。