「俺がいくつか候補を絞っておいたから
後は、お前と睦月で決めておけ。
不動産は、大輔に紹介してもらった所だから
信用は、出来る。
もし本物が見たかったら言えとさ」

そう言い不動産の名刺を渡してくれた。

「は、はい。」

一軒家か…ってことは、マイホーム!?

憧れの結婚生活に
マイホームを持つなんて素敵過ぎる。

心臓がドキドキと高鳴っていた。

その数日かけて
私と睦月君で資料を見ながら部屋を見る。

うーん。
どれも良くて迷ってしまう。

「こっちは、間取りが多いわね。
あ、こっちの一軒家は、庭が広いわ!!」

どれも良過ぎて絞り込めない。

高い買い物だから慎重に
子供達に快適な場所を探したいところだけど。

「睦月君は、決めた?」

睦月君を見ると同じように資料を見ていた。
首を横に振るう。

どうやらまだ決めれないようだ。

やっぱり本物を見せてもらった方がいいわよね。

そうしたら
決めるきっかけになるかもしれない。

そう思い不動産屋に電話をして
案内してもらった。

先生は、仕事があるからお留守番。

私は、卯月をベビーカーに乗せて
睦月君と一緒に行った。

少し離れた場所は、不動産屋が車で
案内してくれるらしい。

とりあえず1~2ずつに分けて行こう。
まだ卯月が小さいし……。

まず1件目。
見た目もなかなか綺麗な作りで素敵。

あ、リビングも広いわね。
キッチンの方にも行くとこちらもなかなか。