「うっ……」

それは……考えただけでも頬が熱くなる。

先生の部屋には、何度かお邪魔した事は、
あるけど、それだと遅くまで仕事する先生の邪魔に
なるかもしれないし。

あぁ、どうしよう。

「ですが……もし引っ越しになると睦月君の学校は、
どうする気ですか?
せっかく拓馬君と茉莉華ちゃんや新しい友達が
出来て楽しくやっているのに
転校させる気ですか?」

それは、さすがに睦月君が可哀想だ。

チラッと睦月君を見ると
ショックで固まっていた。

あ、聞いていたんだった!?

すると首をブンブンと振るう。
そしてポロポロと涙を流し始めた。

相当嫌らしい。

「アホ。勝手に転校させると決めつけるな。
よく見てみろ。
どれも今の小学校に通える範囲だ!
睦月。お前も泣くな」

先生は、睦月君の頭をポンポンと軽く
撫でながら言ってきた。

すると先生の腰にしがみついていた。

私は、慌てて資料を見ると確かに
どれも小学校に通える範囲だった。

「あ、本当だわ」