また先生とデートをしたいと思ったが
もう少し睦月君が大きくなってからにしよう。
寂しい思いをさせないように……。
「ごめんね。睦月君。
お家に帰ろうね」
申し訳ない気持ちになりながら言うと
睦月君は、私にも手を伸ばしてきた。
抱っこしてほしいのかな?
私は、先生から睦月君を受け取ると
抱っこしてあげた。
するとギュッとしがみついてきた。
甘えている……可愛い。
そう思っていたら何故だか
クンクンと匂いを嗅いでいる睦月君。
「お姉ちゃん……パパと同じボディーソープの
匂いがする。家のと違うね」
睦月君の突然の発言に
ドキッと心臓が飛び出しそうになった。
「へぇ~お前ら。
随分とデートを楽しんだようだな?」
浜野さんは、それを聞くと
ニヤニヤと笑っていた。
「うるせーニヤニヤするな。
気持ち悪い」
そう言う先生は、頬を染めて
焦った表情をしていた。
私は、それを見ながら
苦笑いした。
先生とのデートは、一生のいい思い出になった。