「何だ?パパ達が居なくて
寂しくなったのか?」

浜野さんがそう聞くと
睦月君は、コクりと頷いた。

すると浜野さんは、苦笑いしながら
睦月君を抱っこした。

「心配しなくても
もうすぐ迎えに来るって」

背中をポンポンと叩くと
ギュッとしがみついていた。

それからしばらくして
私と先生は、睦月君を迎えに行った。

「悪かったな。
迎えに行くのが遅くなって」

「あの……これお土産です」

先生は、睦月君を抱っこすると
私は、浜野さんに近くで買ったケーキを渡した。

「あーそんなのいいのに。
睦月は、いい子にしていたぜ。
でも途中で寂しくなって泣いていたけど」

「えっ?睦月君が!?」

浜野さんの言葉に驚いた。

チラッと睦月君を見ると
先生にギュッとしがみついていた。

しっかりしているし
睦月君が計画してくれたことだけど

やっぱり。まだ小さいから
途中で寂しくなっちゃったのね。