「お前……冗談だって言っただろ?
無理する必要ないんだぞ」
「む、無理なんかしてません。
私は、本気で言っています」
手から脂汗が出る。
心臓が飛び出しそうになるぐらい
ドキドキしていた。
でも、ここで勇気を出さないと……。
先生は、驚いたように見ると
ハァッ……とため息を吐いた。
も、もしかして呆れたのだろうか?
冗談が通じないと……。
私は、恥ずかしくなる泣きたくなった。
すると先生は、私の手を引いてきた。
「まったく……後で後悔しても知らないぞ?」
そう言った先生の頬は、赤く染まっていた。
照れたようだった。
「はい。後悔なんてしません」
私は、先生の手に引かれながら
商店街の奥にあるラブホに向かって行った。



