えっ……えっと。

「あ、じゃあバーとかどうですか!?
先生……お酒好きだし
大人のデートっぽくて」

「こんな昼間にか?
開いているバーってあるのか?」

「えっ……?」

そういえば……。
昼間にお店を開いているものなのかも
分からない。

ほとんどは、夜に営業しているだろう。

どうしよう。
対して大人のデートが思い付かない。

睦月君とのデートは、悩まずに
楽しんで出来たのに
先生とのデートは、緊張して上手くいかない。

すると先生は、ため息を吐きながら

「お前……そんなに
大人のデートをしたいのかよ?」

呆れたように言ってきた。

ビクッ!!

「は、はい。だってせっかく
先生と出掛けられたし……」

せめて思い出に残るものにしたい。