「嫌なら……いいが?」
「いえいえ。とんでもございません。
ぜひ行かせて下さい!」
私は、意気込んだ。
普段出掛ける時は、
睦月君も一緒だから、なかなか夫婦になって
出掛けることはなかった。
いわば夫婦の初デートだ!
考えただけでもドキドキしてきた。
楽しみ……。
睦月君と飼い猫の白雪を浜野さんの自宅で
預かってもらうことになった。
「悪いな。夕方までには、帰るから」
「あーいいって。2人共楽しんで来い」
浜野さんは、ニヤニヤしながらも
喜んで引き受けてくれた。
奥さんも可愛らしい人だった。
預けた後。
私と先生は、歩いて出掛けた。
改めて2人で歩くと
何だか心臓がドキドキして鳴り止まない。
「それで何処に行くんだ?」