「大地、そこまでにしてやって」 頭の上で高遠くんの声。 清水くんの顔が少し和らいだ。 「翔が人を守るとか想像もつかなかったな。あんなに他人に無関心だったのに」 「他人には無関心だよ、今でも」 「柚香先輩は他人じゃないってことね。ほんと変わったなぁ翔」 2人の会話を見守ることしかできない。 何を言ったらいいのか全然わかんない。 頭が働かない。 「お前が先輩を好きなのは勝手だけど、絶対渡さないから」 その言葉に反応して高遠くんを見上げる。 信じていいの? 嬉しくて涙がこみ上げてきた。