いきなり駅前でなにを言い出すかと思えば…これだよ。


「てか、お前 ホントのバカだろ?俺は死んでも言わねぇから!」


「最近ね…陸が『バカ』って言っても、それが『好き』に聞こえるんだよね?ホントに不思議なんだけど…」


急に立ち止まったかと思えば、今度はありえないことを言い出す始末。


絶対に聞こえねぇから!


付き合ってらんねぇよ。


握っていた愛理の手を離し、1人で歩き出した。


「俺は先行くからな!1人で勝手に言ってろ」


「ちょっと待ってよ~!」


こんな調子で順調?と聞かれれば


そうなのかもしれない…俺たち。


で、俺と言えば…いつもこんな感じで。


愛理に冷たくしつつも、それなりに今の関係が居心地いいと思っていた。


バカだけど…コイツと一緒にいると、飽きないくらいすげぇ楽しくて。


相当 俺…ヤバいよな?



って言っても、これはここだけの秘密だけど──・・・