それを耳にし、一瞬にして重なっていた体は離れ、再び2人でドアを叩いた。



───ドンドンドンッ!



「誰かいますか!」



その声が届いたのか、足音がはっきり聞こえてきた。


間もなくガチャガチャ…とカギを開ける音がして


そこに現われたのは 高野コーチだった!?


「お前たち、なにしてんだ?」


「片付けの途中で閉じ込められて、すぐに声をかけたんですけど」


オドオドするあたしの代わりに陸がコーチに説明してくれた。


「コーチこそ、なにやってたんですか?」


「ああ。タオルと一緒に携帯を忘れてな。あっ!宮本、練習サボったろ」


「ちょっと調子が悪くて…」


「嘘つくんじゃねぇよ」


「……すみません。じゃ、俺たち帰ります」


「こら!お前たち、待てよ」