階段を駆け上っていくとちょうど涼と鉢合わせした。

涼「やっぱり陽愛の大好きな人だっただろ?」

「うんっ!ビックリした~。」

あ、あのこと聞いてみよっかな…?

「ねぇ。蓮たちとなんで関わっちゃいけないの?さっき、月兄と星に言われたんだけど。」

さっきは有無を言わせない雰囲気があったから聞けなかったけど、涼だったらなんか分かるはず。

涼「じゃあ、それ言われて陽愛は関わらないでおこうと思った?」

え。

何言ってんの?そんなの決まってんじゃん。

「うちは、月兄たちになんて言われようが関わらないっていう選択肢はなかった。」

だってうちの人生だもん。

いくら月兄と星だからってうちの友達関係までとやかく言われたくない。

涼「そー言うと思った。俺は止める立場なんだろうけど、月や星のためにも…。」

けど、と涼は続けた。

涼「けど、陽愛が望んでない事くらい分かるからな~。だから、月たちの事は俺に任せとけ。」

クシャっと髪の毛を撫でてそのまま涼は仕事が溜まってるからと言って理事長室に戻っていった。

こういうとこがあるから、絶対に涼のことを嫌いにならないんだ。