すべてが思い出になる前に






それから来月の日曜に行われる高校テニス部のOB戦に向けて、コツコツと練習していた。


普段通り研究室で実験して、バイトして、ジムに行っての毎日を送っていた。


大学の医局のロッカー前で、白衣を脱いでハンガーにかけている時に、富永が声を掛けてきた。



「今日はバイトだったっけ?」


「そうだよ」


「何か最近、宮﨑くんの私服がスポーティーになったのは気のせい?」


「おぉ、よく気付いたな。もうすぐ高校時代のテニス部メンバーとOB戦をすることになったんだ」


「肩を怪我して辞めたのに大丈夫なの?」


「大丈夫だからするんだよ」



両親もそうだったが、富永にも凄い心配されてるなと思った。