いいって、何がだ？

「えっ、あの…」

俺と同じことを思っていたのか、翼は訳がわからないと言う顔で戸惑っている。

「今度お前の彼女ってヤツを紹介しろよ」

大輔さんはそう言った後、俺たちから目をそらしたのだった。

それはつまり、
「やったじゃんか！」

俺は翼の背中をたたいた。

バシンと、我ながらかなりいい音がした。

「痛いですよ、朝貴さん」

「でもよかったじゃん。

今度ダブルデートしようよ！

なっ、いいだろ？」

マシンガンのように話しかけた俺に、
「まあ、いいですけど…」

翼は苦笑いをしながら答えた。

「あたしも翼の彼女がどんな人なのか楽しみ！

絶対に紹介してよ！」

マシンガンのように俺たちの間に入ってきた夕貴に、
「お前にはまだ早い」

俺はツッコミを入れた。