華栄隊長のところに行ってから3週間くらい経った頃、鋼打隊長に呼び出された。

「第三次空操禁書討伐作戦だ。空操禁書はパンドラ湖近くに現れるそうだ。水を使った攻撃が多くなりそうだから、水に強いストーリィを装備した方がいい」

「水に……ですか……?」

教官が言っていたことと違う。まあ、教官が予知できるとかじゃないし、信じて火に強いのを作ったのは私だ。いざとなれば白旗で……

作戦が発表された時、みんな水に強いストーリィを作ったり準備していた。それを見ると嫌な予感がした。

「孔雀は水に強いストーリィにしないの?」

「うん。だって何も考えずに、みんなが持ってるからそれに合わせるとか、腹立ってくるし」

「そうね……防水じゃなくてもいっか」

鸚緑さんと紫邦さんは水に強いストーリィにしなかった。

「空操禁書は普通に自分の魔力で戦うだろう。意味あるのか?」

「私の予想では、最初は効果あっても後から逆に戦いにくくなりそう。雷に強いやつにしちゃうのがいいかも……」

「私は自分のやり方を貫くよ」

墨礼も愛恩も鼠優子も……

空操禁書なら対策をしてもそれを超える魔力がある。油断はしないように気を付けよう。