「教官!」

「白原さん!」

あの名前を読めた教官は、私のことを覚えていた。

「久しぶりですね。訓練の時とかも全然会えなくて……」

「まあ他の人のところにいたからねーでも、白原さんの活躍は仲間から聞いてるよ!すごいねー!」

教官に褒められた……!そうだ、忘れない内に聞かないと……

「あの、教官……教官の名前を教えて下さい!」

急に言ったから教官は驚いたみたいだ。

「そういえば、名前教えてなかったね……空無 恵紅(そらなし えこう)。気に入ってるんだ、この名前」

空無教官はそう言って、ニッと笑う。

「もうすぐあなたが狙われる。火に強いストーリィを持ってた方がいい」

そう言って、教官は去って行った。

「桃心、もしかして待ってた!?ごめーん!」

「いや、ちょっと教官と話してたの」


図書室に行ったけど、その日図書室は閉まっていた。