「面倒なことになってしまったね」

解明の本が、桃心を木の上から見る。

「マスターに報告しないと……」


「見て、鋼打さんたちが来てる!」

「写真撮ったらばれるかな?」

鋼打兄弟が来ると女子たちが騒ぐ。

「静かにしてほしいな……考え事してたのに……」

手帳を見ながら水麒が言う。水麒は、鋼打 竜火の弟。兄とは正反対の落ち着いた性格。ストーリィは銃剣。

「部屋に入ってからにしてくれよ。その手帳に機密情報書かれてるんだろう?空操禁書に見られたらどうする」

明石 露可 (あかし ろか)が水麒に注意する。表向きは投擲部隊の隊長。裏の顔はスパイとして活動している。政府の金を横領する政治家を見つけ出したり弱みを握ったりして、軍事費を増やしている。ストーリィは辞典。

「ほら、着いたぞ」

竜火がドアを開け、露可が最初に入る。そして、何もないことを確認してから水麒が入る。この3人は桃心の次の作戦について話し合う。