目に映る全てのモノが、甘いお菓子でできていた。


もちろん、尻餅をついた地面もスポンジケーキのようにふかふか柔らかい。


「夢、そうだ!これは、夢よ…」


若干、肌寒さを感じて半袖から出ている、細い腕をさすりながら


ゆっくり立ち上がり、チョコレートでできたドアをゆっくり開けて外に出た。



しかし、外に出てもやっぱり全てのモノがお菓子で、、、


「夢…だよ…ね?」

自分に言い聞かせるように、ポツリと呟いた。