やっぱり俺のお気に入り

宗があまりにも真剣で、頼まれた俺はすぐにでも未来に伝えようと思った。



「今日、待ってるから一緒に帰んぞ!」



「えっ?あたし、部活あるよ?待っててくれるの?」



「おぅ!」



今日の放課後は未来が部活がある日。



俺は未来の部活が終わるのを待つことにした。



部活のない日は一緒に帰るけど、部活がある日に未来を待つのは久しぶりだった。



水泳部の未来。



未来の泳ぎはそれまで見たことがなかった。



水着姿はいいけど、部活では競泳用だろ?



そんな色気のないのは興味ねぇ俺。



けど、何となく時間を持て余した俺はプールの観覧室で待つことにしたんだ。



何気なく視線はプールの中の未来を探す。



「あれは・・・・・未来?」



俺の驚きの混じった独り言が誰もいない観覧室に響いた。



俺の視線の先のプール。



そしてそこでひたすら泳ぎ練習を続ける水泳部。



「やっぱ未来だよな・・・・・」