君に奇跡が起きますように



あたしはフラフラと立ち上がって、パーカーを着る。

薄着だけど、寒いとかは思わない。


どこに行こうかと考えて、とぼとぼと歩いているうちに、いつもの路地が見えてくる。

あたしは足を止めた。

あたりを見渡すと、いつものように不良が色々な所に溜まっていた。

あたしと同じで、目的のない奴らばかり。


『もう、あそこに行くのはやめなよ』


あいつの言葉が頭をよぎる。

かと言って小鳥遊の家に行くわけにはいかない……。

そう、思ってるのに。


「何で結局家の前まで来てんだか……」


あたしは自分の足を恨んだ。

心とは裏腹に、頭は素直なんだろう。


あたしはあいつに、安心を求めている。