君に奇跡が起きますように


で。


「なんで結局来てんだよ」

マンションの7階。扉の前まで来て肩を落とした。

こんなはずじゃなかったのに。


今更帰るわけにも行かず、インターホンを鳴らす。

果物とか、ゼリーとか買ってきちゃったし。……おかゆの材料とかも。

「水澤さん。来てくれたんだ」

扉から覗いた小鳥遊は、相変わらずの笑顔だった。入りなよ、と体を開き、あたしの促す。


「カバンも、持って来てくれたんだよね。ありがとう」
「お、おう。……つか、お前絶対朝から具合悪かったろ」


「あはは、ばれた?」
「やっぱりな」