君に奇跡が起きますように


カバンをおずおずと差し出した。

変なところにつっこまないでください!と祈るばかりだ。


「持って来てくれたんだ、ありがとうね」


先生は意味ありげに微笑んで言う。

うわ、なんかいたたまれない。


だって、つい最近まで校内でも割と恐れられるような存在だったのだから。


「じゃ、あたし失礼します」

敬語使うのも慣れない。


「うん、またね。あ、お見舞いには果物がいいんじゃない?」


去り際に、追い打ちをかけるような先生の言葉からも逃げるようにして、保健室をでた。