君に奇跡が起きますように



制服はそこに干してあるし。

もう乾いただろう。

あたしはよいしょ、と立ち上がる。
その時。


「どこ、行くの」

小さな声とともに、腕を掴まれた。
小鳥遊は上半身を起こして、まだ眠そうにしていた。


「あ、わ、悪い。起こしたか?」
「水澤さん……」

いつになく弱気な声に、寝起きだからか?と首を傾げる。

それにしては腕を掴む力は強く、あたしは顔をしかめた。

「痛いんだけど……」


その手は小さく震えていた。


「おい、どうしたんだよ?」
「……っ」