―断髪式―


空がいつもよりも蒼く見えるのは気のせい?

日野さんと仲良くなれたこと、マナ先輩とまた話せたこと。

嬉しいことがたくさんあった昨日の夜、お父さんに話があると言われた。
想像していた通りの話で驚くことはなかったけど、悲しいというか寂しいというか、表現しにくい気持ちだった。

お付き合いしている大切な人がいること。

その人といつか再婚しようと思っているが、それは今すぐというわけではないから安心して欲しい、ということ。

平常心を保とうとした私だったけど、顔が引きつっていたのだろう。

再婚の話の後に、慌てたように“今すぐというわけじゃない”というセリフ。

祝福してあげようと心に決めて眠りについたけど、朝になるとまた気持ちが揺れる。

でも、空はとても綺麗だった。