ただただ君が好きでした


「サコちゃんがいたら、慰めてくれるのに」

サコちゃんとは迫田のあだ名。

カノンの隣にいた真由がそう言って、カノンを見た。

カノンのせっかくの綺麗な顔がもったいないと思うような、嫌な表情をした。


「あのね、私何か、したかな」

無視されるのを覚悟で切り出すと、ひとりだけが私を見た。

唯一挨拶だけしてくれる気の強そうな子だ。

その他の子は誰も私を見なかった。

入部した時、みんなすごく仲良かったのに。
人ってこんなにも変わるんだ。

「あのさ!!聞いてくれる?」

真由は、チラっと私を見て嫌味な顔で数人と顔を見合わせた。

「純粋ですってアピールが、なんかやだー」

「サコちゃんとコソコソして、カノンの気持ち知ってんのに」

「そうそう~!」


震える手を隠す為に腕組みをした。


がんばれ、オハナ!

マナ先輩の声が聞こえた気がした。