―俺の人生って―
【マナ先輩SIDE】
やっちまったなぁ。
バカだな、俺。
人殴ったら終わりなんだよ。
前のことだってまた言われるし、ただの乱暴なヤツって思われるのに。
オハナを守りたいなら、手を出しちゃいけなかった。
これじゃあ、守れないじゃん。
河川敷に寝転び、速く動く雲を眺めていた。
俺がこうしている間にも、世間はちゃんと動いてて。
俺がいなくても学校はちゃんと学校でさ。
なんていうか、俺、いるのかなって思う時がある。
でも、そういう時に浮かぶのはオハナの顔だったりする。
もし、俺がそんなことを言えば必死になって言うだろう。
『何言ってるんですか!マナ先輩がいないとダメです!!』って。
迫田の言うことが正しかったのかもしれない。
俺がそばにいちゃ、幸せにしてやれない。
結局、そうなってしまったから。